2018/5/10
額装してみると・・・
フォト刺しゅう『田貫湖から見える富士山』
フォト刺しゅう(フォトステッチ)作品の最新作、『田貫湖から見える富士山』の額装が出来上がってきましたので、壁にかけてみました。
- 額装前
- 額装後1
- 額装後2
この作品はたてよこサイズ、1000×1200㍉の特大サイズ。額装前は大きくてペラペラなので作者である私自身も作品自体をじっくり見ることができなかったのですが、額装してもらって飾ってみると何となく格調高い雰囲気が漂うではありませんか。
湖に写っている富士山や木々も額装前の状態と比べてもリアルに表現されたように感じますね。こうして見ますと、額も作品の一部なんだなあと思います。
さて、フォト刺しゅうの作品としては苦労した甲斐のある素晴らしい出来栄えですし、自慢の作品の一つですが、純粋な刺しゅうとしての出来栄えを考えると、まだまだです。
まず、たてよこ1000×1200㍉という面積を全部刺しゅうで埋めてしまう場合、『生地の縫い縮み』を考慮して対策を考えないといけないのですが、生地によっては想定した以上に縮んでしまいます。データーサイズでたてよこ1000×1200㍉あるこの作品、実寸ではたてサイズは1000㍉と変化しませんでしたが、よこサイズは30㍉、なんと、3センチも縮んでいるのです!
実はこの作品、最初から10色目くらいまで柄が縮んでしまっていたことに気づいて修正しています。もちろん刺しゅうをすると生地が縮むことは理解していたのですが、3センチも縮むとは考えてなかったのです。
私が作るフォト刺しゅうは元々たてよこ450×570㍉くらいまでの面積でしたが、そこまでのサイズだとあまり生地の縮みを気にしないで刺しゅうできていました。ですからこうした大柄の刺しゅうはいつも以上にいろいろ注意して刺しゅうしなくてはいけませんね。
機械やソフトが発達して経験の浅い方でもかなり高いクォリティ―の刺しゅうを作れる時代になりましたが、今回の作品制作を通じて、刺しゅうってまだまだ奥が深いなとあらためて感じました。
この作品のような大柄のフォト刺しゅうは頻繁に作ることはできませんが、また作りたいと考えています。次は失敗しないように慎重に作業していきます。